退職して起業するまでの社会保険切替
(1)
資本金を少なくして後から増やしても得しない
意図的に資本金を少なくして、増資や役員借入金で増やす方法について、結論としては、得になりません。
資本金として用意しておくのがシンプルでわかりやすいですし、最もお得です。
増資とは
増資は、会社を設立した後で、資本金を増やすことです。
増資には税金がかかる

増資には、この図の通り税金がかかります。
資本金にかかるのと同じ登録免許税です。
詳しくは
国税庁のサイトをご参照ください。
資本金に含められるならベター
つまり、資本金+増資、にすると、資本金だけの場合と比べて、最低でも
3万円の登録免許税が必要になる、ということになります。
そのため、もし事前にわかっているのであれば、あとから増資するより、最初から資本金に含めておく方がお得です。
役員借入金
会社が役員から資金調達する方法には、
役員借入金もあります。
会社の視点で、役員個人からお金を借りることです。
借入金の返済は経費にできない
ここで抑えておきたいのは、
借入金の返済は経費として認められないということです。
これは役員借入金だけでなく、銀行からの借入金の返済も同様です。
役員借入金返済と役員報酬を比較
ここで、社長へお金を渡す方法として、役員借入金の返済と、役員報酬報酬で、税金が大きく変わってくる点を見ていきましょう。
お金の流れは同じ
1人会社の場合、以下はどちらでもお金の流れは同じです。
- 社長が資本金として会社に入れ、会社が役員報酬として社長に渡す
- 社長が役員借入金として会社に入れ、会社が返済として社長に渡す
しかし役員報酬は経費として計上できますので、法人税を抑える効果があります。
年間100万円を渡す場合の例
具敵的な例として、人件費を除いた会社の利益が100万円出て、社長へ100万円渡すケースを考えてみましょう。
| 法人税(会社) | 所得税等(個人) |
| 役員報酬 | 0円 | 0円 |
| 役員借入金返済 | 約20万円 | 0円 |
このように、役員借入金にすると、その返済ぶんは経費にならないため、社長に返済する金額を含めて
法人税がかかります。
一方、役員報酬として支払えば、会社の利益が0円になるため、法人税はかかりません。
ただし、役員報酬は社長個人の収入になり、所得税や住民税、社会保険料がかかることを考慮する必要があります。
それでも100万程度であれば役員報酬にした方が得です。
役員借入金の返済はなら個人の収入にはならないため、金額が大きくなると節税に寄与するケースもあるでしょう。
しかし小企業で、初期から必要な経費だとわかっていて、すべて資本金で用意できるのであれば、
下手な小細工はせず、最初から資本金に含めておく方がお得です。
まとめ
本記事では、会社設立後に資金が追加で必要になった場合の選択肢のうち、役員がお金を融通しての資金調達方法として、
増資および
役員借入金の紹介をしました。
また、最初から必要だとわかっている資金は、可能なら
すべて資本金として用意するのがシンプルでわかりやすいですし、最も得になるケースが多いことがわかりました。
本記事が、起業を考えている方の参考に、少しでもなりましたら幸いです。
補足
・本記事で紹介した内容は確認した当時のものです。その後変更されている可能性があります。
・画像内のラスタライズ文字フォントに
Open Font Licenseの
Noto Sans Japaneseを使用しております。